顧客管理システムについて相談を受けることがある。顧客管理システムはだいたい導入に失敗する。失敗する原因はいくつかあるが、もっとも根源的なものは「記録をつける文化がなかった」である。トップダウンでシツコク言わなければならないのであろう。
(経営者は当然として)パート社員さんを含めて全従業員さんは、お客様情報がきちんと入力されていることの重要性について理解しているはずである。きちんとした情報があれば、仕事が明確になり、残業なく帰宅することも可能だからだ。しかし、重要性がわかっていても入力できない。そこにはいろんな問題が複合的にからんでいることがある。
企業文化以外のボトルネックをクリアするため、比較的成功率が高い導入方法として次を提案している。
①クラウド型の顧客管理システムを選択すること(遠隔地でも作業できるため)、②仕事をシステムにあわせる。カスタマイズはしない(顧客管理システムは多くのユーザーの意見を聞いて作られており、まず使ってみることが重要。独自のものを開発するとコストが掛かりすぎる)、③既存の仕組みは一旦封印する(バックアップとして利用するため破棄はしない)、④入力する項目は最小限(初めから完璧を求めない。達成したい目標から必要な項目だけに絞り込む)
上記の①~④の全てが大事で、1つでも欠けていたら導入の可能性が高まるように感じます。